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TOP SECRET

世界中で愛されるリバティプリントの秘密

人々を魅了してやまない
リバティプリント。
その魅力の源泉とは?

Liberty Japan Co., LTD.

「リバティ」と聞いて思い浮かべるのは、豊かな色彩で描き出されたプリントが織りなす多彩な世界。英国を代表する老舗百貨店でありながら、なぜ、その名はプリントに冠せられ、誰もが知るところとなったのでしょう。いつの時代も人々を魅了してやまないリバティプリント。ファクトリーさらにはデザインスタジオを訪れ、魅力の源泉を探ります。

独創的なプリントを生む技術開発への情熱

1875年に百貨店の前身となる店を開いてからほどなく、リバティ社はシルクプリントの生産を開始します。草創期の主力商品として人気を集めた、日本をはじめとする東洋のファブリック。独特の色使いやデザインに強く影響を受けて、リバティ社は技術開発の先陣を切りました。
木製のブロックを使うハンド・ブロック・プリントに始まり、やがてスクリーンを版とするハンド・スクリーン・プリントへ。繊細な手仕事が「リバティ」の名を世界に知らしめる独創的で美しいプリントを次々と生み出していきました。

1920年代には生地において革新がもたらされます。それが、シルクにも匹敵する特徴をもつコットン、タナローンの開発です。
極細の超長綿を使用した光沢のあるコットンは、手触りがよく、耐久性にすぐれているだけでなく、プリントの命である複雑な色の重なりや緻密な柄を鮮やかに再現することを可能にしました。
高価なシルクから、汎用性の高いタナローンへ。こうしてリバティプリントは、より広く、より多くの人のもとに届けられることとなったのです。

今日、リバティプリントのファクトリーには、デジタルプリント技術が導入されています。しかし、かつてのハンド・プリントを進化、機械化させたいわゆるアナログの技法も健在。
常に技術の最前線を走りながら、歴史が培った伝統の技にさらなる磨きをかけていく――。すべては、美しいプリントを世に送り出すために。

リバティが誇る歴史の遺産を未来につなぐ

現在、リバティ社には43,000を超えるプリントデザインが保存されています。現存する最も古い生地は、東洋のシルクを輸入していた1870年代のものと言われています。ときには、愛好家から古い貴重なアイテムを寄贈されることもあります。
当然ながら、アーカイブの整理や管理に携わる専門職=アーキビストなる存在も極めて重要です。彼らもまた、リバティプリントの過去、そして未来の一翼を担っているといっても過言ではありません。
なぜなら、この膨大な歴史の遺産こそが、リバティにとってかけがえのない財産なのだから。

デザインスタジオでは、デザインチームによって、1シーズン70種ほど、年間で約140種ものプリントが新しくデザインされ、コレクションとして発表されています。
コレクションの大きな柱は、創立当初から受け継がれている柄や人気の柄を集めた「クラシック」と、シーズンごとのテーマに基づいて年2回発表される「ファッション」の二つ。そこに、日本のみで発売される定番的なコレクション「エターナル」が加わります。

先人が築いた大いなる遺産に敬意をもって、現代の感性が新たな命を吹き込む。ここでもやはり、ハンドペイントとコンピューターが共存しています。
永遠のモダニティを湛える多種多様な柄と、溢れんばかりの色彩が奏でる豊かなハーモニーは、目にするたび、きっと心を躍らせてくれることでしょう。

text: Terue Kawai