interview
INTERVIEW

センスよく色と柄をファッションにーースタイリストの望月律子さんに聞く

Liberty Japan Co., LTD.

洗練されたスタイリングと説得力のある言葉で、大人の女性に寄り添い、おしゃれの楽しみを伝えてくれるスタイリストの望月律子さん。いつもと違った色や、華やかな柄を取り入れることにためらいがある人も必見。ちょっとしたコツで、着こなしが見違えます。

色合わせへの興味が、スタイリストとしての原点

「私、子どもの頃からシブ好みで。好きな色は紫、カーキにベージュなんかを組み合わせたコーディネートで塾に通ったりして、母に呆れられるほどでした」と笑う望月さん。
 洋服好きだけれどデザイナーになりたかったわけではなく、ではなぜスタイリストだったかというと、
「色を合わせるのが好きだったんです。コーディネートという作業は、色合わせの楽しさや、色合わせでどう素敵に見せるかを伝えることができる。だから、スタイリストという仕事にピンときたのだと思います」

 何せシブ好み。すごく派手な色や柄物を着たいとは思わなかったけれど、色や柄でちょっと冒険したいときは、ベーシックな色に合わせることを心がけてきたといいます。実践で身につけた色合わせの基本セオリーは、変わらず根底にあるもの。
「無邪気に色合わせを楽しんでいた子どもの頃とは違って、今はスタイリストとして、大人ならどう着るかをじっくり考えて、お伝えしたいと思っています。もちろんトレンドを紹介するのは大事なこと。でも、目でキャッチできるわかりやすい情報だけでなく、じゃあ、どうしたら素敵に着こなせるのか? 自分なりのおしゃれを見つけるための感覚をどうしたら掴んでもらえるか? そういったことに心を砕きます」
 年齢を重ねるにつれて否が応でも直面する体型や肌、髪質の変化、ひいては「何を着たらいいかわからない」というおしゃれへのとまどい。
「でも、ちゃんと向き合って考えることで、いくらでも素敵にカッコよく着こなすことはできます」望月さんは、頼もしい言葉でおしゃれに迷う大人たちの背中を押してくれます。

スカーフ使いで、新しい色や柄を取り入れてみる


そこで、いつも同じような色合わせになってしまう、そもそも色や柄に少し苦手意識がある――。そんな迷える大人への処方箋を伺うと、「スカーフを合わせてみると、新しい発見がありますよ」との答えが返ってきました。
「スカーフ使いは難しいからと尻込みしている人は、色の華やかさをコーディネートに取り入れるのにちょっとためらいがあるのかな、と思います。たとえばネイビーとか、まず、自分の好きなベーシックカラーが入っているものを選んでみてはどうでしょう。手持ちの服となじませることから始めて、おもしろいと思ったら、今度は鮮やかな色を差し色として使ってみたり。そんなふうに考えると、多彩な色がミックスしているもののほうが、色を引き出しやすいですね」


巻き方にもコツが。
「たとえばバッグにあしらったりするのは手軽だけれど、首に巻くのはハードルが髙いと感じるかもしれません。きっちり左右対称に巻いてしまうとコンサバ感や制服感が出てしまいますから、ちょっと崩す感覚でアシンメトリーに、ラフに巻くのがポイント。カジュアルなアイテムと合わせるのもいいですね。上質なシルクの光沢は、ジュエリーと同じように、コーディネートに大人のツヤを加える効果があります」
 新しい発見や、「あ、新鮮!」と心浮き立つ瞬間が、おしゃれの楽しみにつながっていきます。

望月律子/RITSUKO MOCHIZUKI

スタイリスト。女性ファッション誌を中心に、WEB、カタログなどで幅広く活躍。さらにトークイベントやブランドとのコラボアイテムの開発など、活動の場を広げている。ベーシックでいながら洗練されたスタイリングは、特に働く大人の女性から支持を集める。著書に『望月律子のBASIC THEORY』(ワニブックス刊)がある。

photo: yOU
edit&text: Terue Kawai